いつか
必ず帰ってくると信じて
けなげに待つ15歳の蝶々さんは
とうとう18歳になりました。
ピンカートが
行ってしまったあとに生まれた
坊やを抱き
来る日も来る日も
海の彼方をみつめていました。
こぼれる涙で
庭には沢山の花が咲きました。
皆さまご存知の曲
「ある晴れた日に」
の歌詞は、
蝶々さんが
ピンカートが帰って来る日を
半狂乱な程に妄想をし、
それを女中のスズキに
語り聞かす内容です。
『ある晴れた日、
遠く水平線に
一筋の煙がたつの。
そして白い船が港に入ってきて
礼砲が鳴るわよ。
スズキ(←女中)!
あなたにも見えるでしょ?
あの方が帰っていらしたわよ!
でも私は
会いに行かないわ
丘のふもとで隠れて待ってるの
ずっと待てるわ
ねぇ、ほら
小さな点のような方が
段々と丘に近づいてくるわ
誰?誰?
なんて仰るでしょう?
遠くから
「バタフライ~」と叫ばれるわ
私は返事をしないで隠れてるの
嬉しくて
死んでしまわないためによ
彼は少し困って呼ぶわ
「かわいい妻よ
バーベナのような妻よ」って。
スズキ、
きっとそんな日がくるわよ
きっと。
だから心配しないでね。
私は彼を信じて待つのだから。』
・・・2幕で歌います。
お馴染みの旋律が鳴ってきたら、
この内容を思い出してくださいね。